監修:大月整骨院 院長 大月規弘(柔道整復師・鍼灸師・開業21年)
「同じ坐骨神経痛なのに、なぜあの人はすぐ治って、自分はなかなか治らないのか」
こう感じたことはありませんか?
実は坐骨神経痛は、患者さんによって回復の速さに大きな差が出る症状です。
整骨院を開業して21年。数多くの坐骨神経痛の患者さんを診てきた経験から、治りやすい人・治りにくい人には、はっきりとした特徴があることがわかりました。
坐骨神経痛の回復に最も影響するのは「体づくり」
21年の臨床でわかった最も大きな差。それは「普段から体づくりをしているかどうか」です。
🏥 院長より
「坐骨神経痛は、普段から体づくりをしている人と、そうでない人との差が特に治り方に反映されます。他の腰痛症状と比べても、特に顕著に感じます」
【重要】「仕事で動いている」は運動ではありません
「仕事でよく動いてるから運動不足じゃない」
「家でごそごそ動いてるから大丈夫」
実はこれ、運動とは数えません。
🏥 院長より
「仕事や家での作業が運動にならない理由があります。体の使い方に癖があり、バランスが偏った使い方になっているからです。その偏った動きが、かえって腰への負担となっています」
毎日同じ動作を繰り返す仕事や家事は、体の特定の部位だけを使い続けます。その結果、筋肉のバランスが崩れ、腰への負担が蓄積されていくのです。
治りやすい人の特徴
✅ 治りやすい人
- ウォーキングや体操を習慣として続けている
- 意識的に全身を動かすトレーニングをしている
- 症状が出たら早めに対処している
- 冷え対策をしっかりしている
- 年齢が比較的若い
治りにくい人の特徴
❌ 治りにくい人
- ほとんど運動をしない生活習慣
- 車移動が中心で歩かない
- 一日中座りっぱなし
- コンクリートの上に長時間立つ(足元から冷える)
- お尻や腹筋に力がない
- もともと慢性腰痛があり常に腰に違和感がある
- 年齢による椎間板の変化がある
年齢と椎間板の関係
年齢を重ねると、腰椎の椎間板(軟骨)が薄くなってきます。椎間板が薄くなると何が起きるか。
- 骨の可動域が狭くなる
- 神経への圧迫が起きやすくなる
- 回復に時間がかかるようになる
🏥 院長より
「年齢による椎間板の変化がある方、さらに運動不足でお尻や腹筋に力がない方は、治りにくい傾向があります。でも、だからといって治らないわけではありません」
慢性腰痛がある人が治りにくい理由
もともと慢性腰痛があり、常に腰に違和感や痛みを感じている人も、坐骨神経痛の回復が遅くなる傾向があります。
- 腰周辺の筋肉がすでに緊張した状態になっている
- 血流が慢性的に悪化している
- 神経が刺激に対して敏感になっている
慢性腰痛は坐骨神経痛の「下地」になりやすいとも言えます。
それでも、坐骨神経痛は必ず改善できる
🏥 院長より
「坐骨神経痛の場合、時間がかかっても改善していけるものです。治りが悪いだけで、治っていきます。正しい方向で対処を続けることが大切です」
回復を早めるために今日からできること
①毎日10分のウォーキングを始める
体全体の血流を改善し、筋肉バランスを整えます。仕事の合間でも構いません。激しい運動は不要です。
②冷え対策を徹底する
仙骨・お腹・足裏を冷やさないようにします。カイロや厚手のソックスが有効です。
③睡眠環境を整える
睡眠中に腰への負担をかけ続けると、回復が遅れます。体圧分散ができる寝具で腰をしっかり支えることが重要です。
💡 院長おすすめ:腰をしっかり支えるマットレス
坐骨神経痛の回復には睡眠中の腰のサポートが重要です。高反発マットレスは自然な寝返りをサポートし、腰への負担を軽減します。長年悩んでいる方は寝具の見直しも検討してみてください。
まとめ
- 坐骨神経痛の回復速度は普段の体づくりが最も影響する
- 仕事・家事での動きは運動ではない(偏った体の使い方が腰に負担をかける)
- お尻・腹筋が弱い人、椎間板が薄い人は治りにくい傾向がある
- 慢性腰痛がある人は回復が遅れやすい
- それでも時間をかければ必ず改善できる
- 毎日10分のウォーキングと冷え対策が回復の近道
この記事を書いた人
大月整骨院 院長 大月規弘
柔道整復師・鍼灸師。開業21年。ぎっくり腰・坐骨神経痛・慢性腰痛を専門に、数多くの患者さんの治療にあたってきた。「腰が原因でない腰痛がある」という視点から、全身のバランスを診る治療を得意とする。