腰痛コルセットしたまま寝るのはNGなの?
結論から言うと、NG! おススメできません。
安心感はあるが、就寝中は、逆効果のこともある。
NGな理由は、4つ (睡眠時の条件で)
① 腰を締め付けることで、血流障害を起こす可能性がある。
② 寝がえりの制限。腰を固定することで、動きにくくなり、無理に幹部が引っ張られ、痛みが悪化する可能性がある。
③ 腰まわりの筋力が低下する。
④ そもそも、腰痛コルセットは、寝て使うことを想定していないものが多い。
まとめ
コルセットをすれば、腰痛対策をしたという安心感があるが、就寝時の使用は、思ったほど効果がない。逆に、悪化することがある。
コルセットをしたまま寝られた患者様の声を紹介
失敗例1)
コルセットをしたまま横向きで寝たら、朝までほとんど動かなかった。朝起き上がるとき、下にした肩周りから、腰回りまで、体中筋肉が固まったようで動かなかった。痛みも強かった。
失敗例2)
朝起きたら、コルセットがずれていて、効果なかった。
失敗例3)
夏は暑くて、すぐに外した。
失敗例4)
反って、不自然な姿勢になり、起きたら更に痛みが強くなった。
失敗例5)
コルセットにより、腰の圧迫感や、締め付けなどの違和感で、眠りが浅くなり、朝に体の疲労感が残る。
腰痛でコルセットをして、寝ることを考えるあなたの本音
まず・・・あなたは、コルセットをして寝たくて、仕方がないわけではないと思います。
〇激しい腰痛で、睡眠を阻害されたくない。
〇寝ると、悪化するのではないか。
〇明日仕事に行かなければならない。早く治したい。
〇以前の腰痛で、コルセットをしたら楽だった。寝るときにもすれば、腰が楽なのでは。
それが、本音ではないでしょうか。
では、どうすればいいのか。
寝るときに気を付けたいポイント
- 腰の筋肉の緊張を緩める姿勢をとる。(リラックスできる姿勢)
2. 寝返りなど動きやすくする。
腰の筋肉の緊張を緩める姿勢をとる。
傷めた腰の筋肉が、引っ張られると、激しい痛みがくる。その場合、動かなければ痛くない。少し腰に力を入れたり、動くと刺激され痛む。筋肉の緊張するような姿勢を避けるべき。
寝返りなど動きやすくする。
動かなければ、痛くない。しかし、全く動かず朝を迎えれば、血流が悪くなり、筋肉が硬くなり、傷めた筋肉を刺激しやすくなり、特に起床時に苦労し、起き上がるのに時間が掛かる。
これらを踏まえて・・・
寝てからできる腰痛対策(発症日数別)
1. 発症1日〜3日(急性期)
- 特徴:
- 腰痛の場所が漠然として特定しにくい
- 動かすと痛みが増す、患部の炎症が強い
- 朝起き上がるのも辛い
- 咳をしても、腰に痛みが響く。
- 寝ているときの対策:
- 安静重視:無理に動かさず、痛みのない姿勢で休む
- 横向き寝+膝間に枕:骨盤のひねりを避ける
- 痛みが強ければ氷で冷やす:炎症がひどい場合は、保冷剤などをタオルや布で包み、短時間のアイシングも有効(長くすると、内臓を冷やす。夏冬、冷え性など体質を考慮。10分~15分程度 間隔は1時間空ける。)
- 整骨院の先生からアドバイス:
- この時期にストレッチや筋トレは逆効果です。
- 「動かないこと」が回復を早める期間です。安静に出来る姿勢をとり、休むことです。
2. 発症4日〜1週間(炎症落ち着き期)
- 特徴:
- 痛みが少し和らぎ、痛む場所も特定しやすくなり、範囲が狭まる。
- 寝返りや起き上がりが少しずつ可能に
- 寝ているときの対策:
- 軽い寝ながらストレッチ
- 膝抱えストレッチ:片膝ずつ胸に引き寄せる
- 腰ひねりストレッチ:仰向けで膝を左右に倒す(痛みがない範囲)
- 寝る前の温熱ケア
- 腰を温めて筋肉の緊張をほぐす(血流を良くし、傷めた筋肉の修復を早める。)
- 起き上がりの工夫
- 横向きで段階的に起きる
- 「急に起きない」ことを徹底
- 軽い寝ながらストレッチ
- 整骨院の先生からアドバイス:
- この時期から少しずつ動かすことで血流改善、回復を促進
- 痛みが強い場合は無理に行わず、安静優先。
- この時期は、氷によるアイシングは積極的に行う必要はありません。
3. 発症1週間以降(慢性化・回復期)
- 特徴:
- 炎症はほぼ落ち着き、動かすと痛いが安静時は軽減
- 腰の硬さや違和感が残ることが多い
- 寝起き動作、車の乗り下り動作は、まだ痛む時期。
- 寝ているときの対策:
- 寝ながら腰周りのストレッチや運動
- 仰向けで膝抱えストレッチ・腰ひねりストレッチ
- 足首を軽く左右にゆらす運動 → 血流促進
- 背中の肩甲骨を動かす運動(背中の筋緊張をほぐす)→1日座ることが多い人は特に。
- 寝る前の軽いマッサージや温め
- 腰・お尻・太もも裏を優しくほぐす
- 寝る姿勢の工夫
- 仰向け+膝下に枕/横向き+膝間枕
- マットレスの硬さを見直す(腰が沈むような柔らかさは避ける。)
- 寝ながら腰周りのストレッチや運動
- 整骨院の先生からアドバイス:
- 動かしながら回復する時期
- ストレッチ・温熱・寝具調整で腰痛の再発予防にもなる
💬 読者向けメモ:
炎症落ち着き期から回復期は軽い運動と寝具改善で再発防止痛対策ストレッチ
「痛みの強さ・日数」によって対策を変えることが大事
急性期は無理に動かさず安静
寝る前に行う“腰痛予防ストレッチ”
- ポイント: 動きにくい腰をやさしくほぐす
- 膝抱えストレッチ
- 仰向けで片膝ずつ胸に引き寄せる
- 30秒キープ×左右
- 腰の前側・背中下部の緊張を軽減
- 腰ひねりストレッチ
- 仰向けで膝を揃えて左右に倒す
- 呼吸を止めずに30秒×2セット
- 膝抱えストレッチ
- 整骨院の先生からアドバイス: 無理に痛みを感じるまで倒さないこと。これらが痛みで全く出来ない場合、フラフープが腰の周りを回っている感じで、動かしているつもりになる。(ほとんど、動かなくても大丈夫)
寝るときの腰への負担を減らす体勢・寝具の工夫
仰向け派の場合
ポイント
- 腰の自然なカーブ(腰椎の前弯)を維持することが目的
- 直接床やマットレスに腰が沈むと、腰椎の前弯が崩れ、筋肉や靭帯に負担がかかる
方法
- 膝下にクッションや枕を置く
- 膝を軽く曲げた状態を作ることで、腰椎のカーブが自然に保たれる
- 腰の筋肉や靭帯の緊張が緩み、痛みやこわばりが軽減される
- 効果
- 仰向け寝で腰痛がある人でも、寝ている間の負担を最小限にできる
- 朝起きたときの腰の重さ・だるさを和らげる
横向き派の場合
ポイント
- 骨盤や腰椎のひねりを防ぐことが目的
- 横向き寝では、膝や骨盤がねじれると腰痛の原因になりやすい
方法
- 両膝を軽く曲げる
- 膝を曲げることで腰椎のねじれが減り、背骨がまっすぐに近い状態になる
- 膝間に枕を挟む
- 骨盤や腰の位置を固定
- 腰へのひねりや圧迫を防ぐ
- 効果
- 骨盤の安定性が増す
- 寝返りや起き上がり時の痛みが軽減される
- 腰だけでなく、臀部や股関節の負担も減る
💬 整骨院の先生からアドバイス:
- 「仰向けか横向きかは個人の寝やすさ優先ですが、腰痛がある場合は必ず膝や腰をサポートするクッション・枕を使うことが重要です。」
- 「マットレスの硬さと組み合わせると、さらに腰の負担が減ります。」
以上の寝た時の対策として、参考にしてみてください。