坐骨神経痛は、歩いていると「ふくらはぎがしびれる」「お尻が痛む」
といった症状が強く出やすいのが特徴です。
しかし、歩き方を少し変えるだけで、
その場で痛みが軽くなることも珍しくありません。
この記事では、整骨院20年の経験をもとに、
今日から実践できる「痛くない歩き方」をやさしく解説します。
1 坐骨神経痛で歩くと痛い・しびれる理由
坐骨神経は、腰からお尻、太もも、ふくらはぎへ伸びています。
歩くときに体がゆがんだり、腰の角度が崩れると神経が引っ張られ、
痛みやしびれが出やすくなります。
1:腰が反りすぎて神経が引っ張られる
腰を反った姿勢で歩くと、神経が上下に引っ張られやすくなります。
反り腰タイプの人は、特に歩くと痛みやしびれが出やすい傾向にあります。
2:骨盤が左右に揺れる“ぶれ歩き”になっている
骨盤が大きく揺れると、坐骨神経にテンションがかかり、
お尻〜ふくらはぎに痛みが出やすくなります。
3:前もも・お尻のバランスが悪く神経を刺激する
太もも前ばかり使う歩き方だと、骨盤が前に傾き、
坐骨神経に負担が増えます。
4:歩幅が大きすぎて腰に負担がかかる
大股で歩くと、腰が反り、神経を引っ張って痛みが悪化します。
2 痛みを軽くする正しい歩き方(結論:3つ)
ここがこの記事の“核心部分”です。
この3つを押さえると歩く痛みが大きく減ります。
① 歩幅は小さめ・リズムよく
歩幅は普段より2〜3割小さくするだけで腰の負担が大幅に軽減します。
リズムよく歩くことも大切です。
② 背すじを軽く伸ばし、お腹を少し引き上げる
腰を反るのではなく、
「お腹を少し引き上げる」意識で歩きます。
これだけで、腰の反りが減り、神経へのストレスが弱まります。
③ 股関節から脚を出すイメージで歩く
膝から前に出す歩き方は NG。
股関節から脚を動かすと、腰の負担が減り、歩きやすくなります。
3 坐骨神経痛でも歩きやすくなる姿勢のポイント
1:重心を“真ん中”に残したまま歩く
重心が前後どちらかに偏ると、神経が刺激されやすくなります。
2:骨盤を前に突き出さない
骨盤が前に出ると腰が反りやすくなります。
3:膝を伸ばしすぎない
膝を伸ばし切ると腰の筋肉が固まり、痛みが悪化します。
4:上半身をできるだけ揺らさず歩く
骨盤のブレが減るので、坐骨神経のテンションが弱まります。
4 悪化しやすい歩き方(NG動作)
1:大股で歩く
腰が反り、神経を強く引っ張ります。
2:かかとから強く踏み込む
衝撃が腰に伝わります。
3:腰を反らせて胸だけ張る歩き方
見た目は良くても、神経痛には最悪の歩き方です。
4:片足に体重をかけ続けるクセ
骨盤がゆがみ、神経が刺激されます。
5 痛みが強い時の歩き方(応急処置)
1:歩幅を半分にする
痛みが一気に軽減します。
2:お腹を軽くへこませる
腰の反りが減り、神経の引っ張りが弱まります。
3:腕を軽く振ってリズムを整える
安定した歩行になり、神経の負担が減ります。
4:途中で左右体重を入れ替えてテンションを減らす
「痛みが出る前」に体重を切り替えるのがコツです。
6 歩くとしびれる人の共通点
1:反り腰が強い
歩くたびに神経が引っ張られます。
2:梨状筋が硬い
お尻の筋肉が硬いほど神経を圧迫します。
3:骨盤が左右に傾いている
歩くたびに負担が左右へずれます。
4:太もも前がパンパンに張っている
骨盤が前に傾き、神経が刺激されます。
7 歩き方と一緒に行うと効果が大きいストレッチ
1:お尻(梨状筋)ストレッチ
坐骨神経の圧迫を減らす定番ストレッチ。
2:太もも裏ストレッチ
神経にかかるテンションが弱まります。
3:股関節まわし
歩きやすい体の土台が作れます。
4:腰を丸める呼吸(反り腰改善)
歩く痛みの根本改善に効果的です。
8 長く歩けない人が改善するコツ
1:歩く前に軽く足踏み
股関節が温まり痛みが出にくくなります。
2:固い靴底を避ける
クッション性のある靴が必須です。
3:ペースを上げ過ぎない
痛みが出る前の“ゆっくりペース”で歩く。
4:2〜3分ごとに歩幅を見直す
徐々に歩幅が大きくなるクセを防げます。
9 改善しない時のチェックポイント
1:腰の反りが強すぎる(反り腰併発)
反り腰が強い人は歩くと神経が引っ張られやすいです。
2:座り方・立ち方が悪く負担が溜まっている
歩くだけ改善しても根本は変わりません。
3:ストレッチが強すぎて逆効果になっている
痛みがあるときは“軽く”が基本です。
4:しびれが増える場合は専門家に相談
症状が強い時は受診をおすすめします。
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